charlie

観劇日　２０００年１０月１４日　１８：００開演

某英会話学校の会社説明＆一次試験を受けに行った帰り、当日券があったんで
思わず行ってしまいました。運悪く、金曜日に払い忘れてたダンスの月謝＆文化祭参加費が
財布の中にあったりしたもんで。＜現金を持っていたら絶対に使ってしまう典型例（＾＾；）
席は最後列のほぼ真ん中。前の人の頭が邪魔になっても気兼ねなく首を伸ばして舞台を観られました。
空席は私の隣くらいかな。（そしてその隣は音響のコントロールブースかな？）舞台には幕が無く、
舞台の真ん中には「きみはいい人（ハート）チャーリー・ブラウン」の文字が分けて書かれた淡い色の
３０ｃｍ四方程の立方体が７つ（だったかな？）組んで置いてありました。

オケピは舞台の向かって左手にあるバルコニーの下でそのバルコニーから降りてくる階段の裏。
開演するとパステルカラーのシャツに白い（多分…）ズボンのオケメンバーが舞台に出てきて元気にお辞儀をし、
元気にオケピに走り込んでいきました。そして登場人物達が現れ黙々と立方体を移動。この立方体は劇中色々な
小道具に早変わりします。で、最初の歌はもちろん「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」。これはずっと昔、
小学生のころ、高校の年間行事のミュージカルが宣伝に小学校に来たんですが、その時この歌を歌ったんですよね。
それ以来、さびの部分だけが頭の中に残ってたんですが、今回やっと全体を聞くことができハッピー。
感想としては大泣きこそはしなかったものの最後にほんわりと暖かくなるものがありました。

キャストなんですがチャーリー・ブラウン役の小堺一機さんはもうぴったり！歌えるかなぁ、と最初は
心配していたんですけど、大丈夫でした。巧いって訳じゃないんですが、「チャーリー・ブラウン」が
歌っているんです。冴えなくてどことなく損な役回りばっかりが回ってくる、でも「いい人」な。
一幕が終わった時点で、一緒に宿題の読書感想文を書いているルーシー、ライナス、シュローダーは
さっさと退場してしまうのに、一人だけ気が付かず舞台に取り残されているところなんていかにもチャーリーでした。
衣装は他の人間キャラと同じように原作そのまんまでした。

スヌーピーの市村さんは完全に自分の世界にいっちゃっているビーグル犬でした。原作のスヌーピーとは
なんか違うよーな気がするけどやっぱりスヌーピーがいる。出で立ちは白のだぽっとした上下に
白い靴。スウェットのかニットの上着には背中にスヌーピーと同じ黒い楕円形。髪は二カ所で
くくってちっちゃな耳みたいに立たせてました。市村さんを拝見するのは初めてだったんですが、
いやあ、市村オーラにすっかりやられてしまいました。「サパータイム」で餌皿を帽子代わりに
客席にまで降りてきて歌って踊り倒す観客も巻き込んでの大ノリでした。

土居裕子さんのルーシーもこれまた愛すべき意地悪が血肉と化してしまっていて存在感大。
話し方にしぐさ、どれをとっても意地悪な（本人悪気無し）お姉ちゃん。愛すべき意地悪で
（たまには、たまぁには落ち込んだりしたりするけれど）周囲を
翻弄していました。それだけに最後の「あなたっていい人、チャーリー・ブラウン」というところが
じんときます。ちなみに来ているワンピースの色は赤。

池田有希子さんのサリーもこれまたパワフル！あのルーシーに対して臆面もなくズケズケと言いたい放題できる
怖い物知らず。お兄ちゃんに対しても容赦なく真実を言う言う。（そして全くこれも悪気無し）
こまっしゃくれて元気いっぱい、おまけにちゃっかりしていて口減らず。妹には絶対
したかねーなーと思うけど、知り合いの娘さんとかだったら安全圏から井戸端会議のネタに
絶好なサリーちゃんでした。ピンクの水玉ワンピース、そしてぴんと頭のてっぺん両脇に
はねている髪も原作通り。ただ、うなじの処理が原作の絵とはちょっと印象が違う
外側に向かってはねている処理になってました。

佐野瑞樹くんのライナス、シュローダーと共に濃～いメンツに喰われていた感があります。
が、しかしお年の割には（そーゆー問題のレベルじゃないような気もするが）知識が有り、
大人顔負けの分析を読書感想文でするくせに、おねーちゃんの間違った知識の数々を
素直に信じて感心していたり、カボチャ大王の存在を信じていたり、毛布を手放せなかったり
可愛らしさ爆発でした。落ち込んだおねーちゃんを優しく包み込んでちょっとかっこいいところ
見せた直後に復活したおねーちゃんの意地悪の被害にさらされているところとかも
らしくっていいっす。でもあんまり指しゃぶりポーズがなかったのが残念。
衣装は原作と同じでした。

本間憲一さんのシュローダー、影はライナス同様薄いのですが、「ベートーベンデー」での
ぶっちぎれ方がナイス。コマーシャリズムに走らずベートーベンの記念日を作ろうと
頑張ってテーマソングまでつくってルーシーのトドメ（本人誉めているつもり）「素敵な
コマーシャル・ソングね（はぁと）」をくらい頭を抱えて大きな振りつきショックを受ける！！
そして本当に玩具のピアノでベートーベンをひいてくれます。（＾＾）
ここの演出は、玩具のピアノの演奏にオケのピアノがゆっくりと同調して指一本で
ポロンポロンと弾いていたのがゴージャスなピアノ演奏に変わっていくのが
好きです。これも衣装は原作と同じ、でも髪は金じゃなく茶髪でした。