先月の逆上はどこへやら、今月は心安らかにつっこみながら読むことができました。しかし今までのパターンでいくと来月また逆上していそうですから油断はしない方が良いのでしょうね。
　今回も星矢本編にあった場面の再現（アテナを連れて逃げるアイオロスをシュラが追いつめる）があり、シュラがあくまでもアイオロスを反逆者として追いつめている所をみると設定は原作漫画よりアニメを基本にしていくように読めます。

とりあえずつっこみどころは
・「黄金結合：クリューソスシュナゲイン」「黄金十二宮：ゴールド・ゾディアック」相変わらずの言語センス。とりあえず使用言語くらい統一しようよ。新しい設定はともかく、元々横文字ルビのなかった「黄金十二宮」にわざわざ「ゴールド・ゾディアック」とつける必要性はどこに？
・馬に乗って階段の途中にある獅子宮までやってくる使者達。上から降りてきたにしろ下から昇ってきたにしろ、どうやってあの急勾配の階段を馬で移動したのでしょうか。これは小説「キン肉マン2世SP―伝説超人全滅!�」で深い霧の中、地表穴だらけの所をテリー・ザ・キッドがどうやって馬を走らせたのか並の謎だ。
・火急の用事で絶対にアイオリアに指令書が渡っていなければいけないのに従者（リトス）に渡すだけで探しに行こうとも、従者にアイオリアの行き先を聞こうともしない使者の大群。ついでにあんだけの人数いる癖に、普通こういう場合は時間までに指令書が届くかどうか一人くらい従者に付き添わないか？
・あの人数が獅子宮一つに来たって事は一体トータル何人の使者が送られたんだろうか。上から降りていったのだったら双魚宮、下から昇っていったのであれば白羊宮で交通渋滞が起こったに違いない。
・勝手にアイオリアへの文書を読んだ挙げ句に勝手にアイオリアが召集に応じないと判断してアイオリアの居場所知っているのに渡そうともしないリトス。読む限りだと指令書が届いている届いていない関わらず、刻限までに集合しなかったら問答無用で粛正くらいそうなんですが。…最悪な従者だな。
・回想シーンのアイオロス、アテナはかかえてますが射手座の聖衣はどこに？！
・アイオロス、反撃しないのはともかく防御もしないのはいかがなものか。女神を偽教皇の元に連れ戻されたりしたらそれこそ最後なんだから。ついでに邪武達青銅と雑兵の間にすらかなりの実力差があるんだからそれこそ黄金と雑兵の間だったらとんでもない差があるんじゃないのかな？
・わらわらわらわらといる雑兵。ついでに外食ができる店もあるようです。聖域ってこんなに人口密度高そうだったっけ？
・アイオロスに向かって聖剣抜刃（と書いてエクスカリバーと読む。またもやなんちゅー言語センスだ。）かっとばすシュラ。当て字もさながら聖剣抜刃の衝撃はは雑兵の群を割ってアイオロスに届きます。なんか雑兵の皆さん辛うじて避けているのですが。それかあの衝撃波は雑兵の間をうねうね蛇行してアイオロスまで届いているのか？ついでに巻き添えなんて気にしないのはデスマスクのキャラのような気がするんですけれど。
・黄金聖闘士以外入って来られないはずの部屋に入ってきてしまうリトス。聖域の要所警護は一体全体どうなっているんだ？ついでに「アイオリア様は絶対に来ます」って一見かばっているようですがあんたが勝手に判断して指令書渡さなかったのは気のせいでしょうか？あんたアイオリアを粛正させる気か？チンピラ化したデスマスクに関しては泣きましたが、リトスを蹴っ飛ばしたことに関しては快哉を送っておきます。デスマスク、えらいぞ。
・で、今回は黄金聖闘士勢揃いして…それで終わりか。それなりにページ数あるのに話が進んでません。週刊誌ならともかく、月刊紙でこの進行速度でええんかい。

　今回泣いたところですがやっぱりアルデバランとデスマスクでした。ついでにアフロディーテも。
　アルデバランは性格はともかく聖衣がなんか変。特に頭部が平べったくなって見ていると徐々に笑いたくなってくるくらいバランスが悪い。何かを思い出すと悩んでいたらやっと思い出した。「仮面 ライダー龍騎」に出てきたカニのお化けだ。…カニはデスマスクなんですけれど…。顔つきも作画者の普段描いていないタイプを思わせる没個性な顔だなぁ。友人の友人が予想していたような化け物じゃないことだけが救いか。嫌な救いだ。
　デスマスクは外見も言動も見事に三下チンピラになっておりました。
「ぶっころし決定（はぁと）」
この台詞から推察すると最悪ケース、三下チンピラに殺人狂という設定がくっついてきそうです…。ついでにアイオロスを粛正したのは俺達黄金聖闘士だとのたまってらっしゃいますが、手を下したのはシュラだけだろう！さも自分が直接手を下したかのように言うのは止めようよ。これはアイオリアも含まれるんですが、二人ともチンピラ丸出しの喋りは勘弁して。
　アフロディーテはアニメの性格っちゃー性格なんですが私はv.s.瞬戦の女顔だろうが薔薇飛ばしていようが漢な雰囲気ただよわす原作アフロが好きなもんなんで。「美しさ」はミスティだけにしていただきたいです。
　アニメ・原作でも冷遇組なんでついつい熱くなってしまうな、この三人に関しては。

　今回もまたですが、アイオリアが聖域で冷遇されているのがキャラクターの台詞でしか言われていないので連載五回目（内一回はプロローグなので数えないとしても）にも関わらずアイオリアが拗ねているだけにしか見えません。
　そして今回は黄金聖闘士揃い踏みで大事件勃発を表現したかったようですが、今まで散々黄金聖闘士大安売りをしてしまっているので有り難み半減。最強だのなんだの言ったところで強さの比較対象には雑兵しかいないし。どこかで青銅や白銀にお仕事わけてあげておけばもっと効果的だったのにな〜。
　絵的にはもしかして岡田先生の頭の中には聖域内の設計が実は全くできていなくってその場その場で思いついた光景だけを背景として描いているんじゃないかとか獅子宮への使者はわざわざ馬に乗ってきているのにあまり馬が描かれていないのは描け…描くのがめんど…ま、そういうことなんではと邪推してしまったりした今回でした。