今月もまたもや大量の設定捏造の山を築いてくださいまししたエピソードG。
最初のサガと今回の黒幕っぽいのが会話しているシーン、大仰な言い回しが多すぎて眼が疲れます。ざっと
黒幕：黄金聖闘士一人くらいほっとけ
サガ：奴の兄貴は計画邪魔したアイオロスだからヤバイっす
黒幕：じゃ、試してみるか
ということを延々6ページに渡ってぐだぐだ抜かしております。大量かつ仰々しい台詞でも効果 的に使いこなされればそれなりに魅せられるのですが、この作者に関しては資源の無駄 遣い。漫画家のくせに吹き出して読者をげんなりさせて絵から注意を逸らさせてどうする。おかげで会話している片一方がサガだとしばらく気付かなかったぞ。もっと簡潔に要点を述べよ。ついでに黒幕さんがアイオリアが危険分子だと「証拠を申してみよ」とおっしゃってますがこの場合、「根拠を申してみよ」じゃないかなぁ。「証拠」だったら「あげる」だと思うんですけれど。

ここら辺までだったら（先月同様）笑ってすませていられたんですが…。
場所は変わって、先月号でリアに引き取られたリトス君が（どうやら普通の現代ギリシャの町からへの）お使いから戻ってきます。今月は、この後のページでわかる笑うしかないリトス君の秘密とやらがネタバレされていたので大概のことに対しては耐性ができているぞと油断してました。こんなところに落とし穴があろうとは…。
リトス君、普通のお店（花屋？）に入ってカウンターの店員さんに自分が黄金聖闘士の従者だと告げます。（ここでつっこみいれるべきポイントがありますがあえて無視）そうすると店員さん、カウンターの後ろのレンガの壁を叩くとレンガが継ぎ目から動き、時代がかった格好の人々で賑わう聖域の市場につながります。わ〜、これどっかで見たことあるなぁ。そうそう、「ハリー・ポッターと賢者の石」の映画だ〜〜。あれでも店の裏庭のレンガ塀を叩くとレンガが継ぎ目から動いてアーチになってそこをくぐると時代がかった格好の人々で賑わう魔法使いの商店街、ダイアゴン横町に出るんだよね〜。聖域ってハリポタにおける魔法界みたいなもんなんだ。へぇ〜。なわきゃないだろ。
ざけんな岡田。
元々ハリーの人間界→ダイアゴン横町行程もオリジナリティーに溢れているとは言えないので、普通 の作家だったら脊髄反射で「そのまま使うんじゃねぇ！」とはならないのですが「チャイナシンドローム」そのまんま使った前科のある岡田先生です。一挙に血が頭に上った挙げ句に足の裏まで落ち込んでいく感覚を味わえました。先月号を冷静かつ歪んだ笑みを浮かべて読めたとき、半分悟りを開いたと思いましたが悟りまでまだまだ道のりは険しいようです。

とりあえず、市場いっぱい＋闘技場いっぱいにするほどに聖域には人間おったんかいとか小宇宙を燃やすことに体が付いていかず片腕片目を失い義手をつけたリアの従者ガランとかいう新キャラを新規追加しちゃって大丈夫かよ、今回もまた速攻あの世行きは勘弁ねとか心のなかで思いつつ進むと実はリアは容姿が他人に兄を思い出させるという理由から髪を染めていたことがわかります。あははははは〜。（乾いた笑い）赤毛で大ブーイングだったんで後付言い訳ですか？だったら最初から髪の色変えなきゃいいのに。
ところで風呂に入ったら落ちる毛染めってなんなんでしょうか。まーそんなことリトスの秘密に比べりゃどってことありませんが。

もったいぶってますがリトスの秘密ってのは単に男だと思っていたら女だったってことなんですけれどね。これに対して（嘲）笑う以外の反応のしようはありましょうか。で、この正体発覚仕方が「髪の毛風呂で染めるの手伝えとリアが言って服脱いだら胸あった」というハンパじゃなく陳腐な方法だったりするから笑いがますます乾く乾く。ところでリトス、一体幾つよ。先月号のラストシーンを見る限り六・七歳じゃないと身長的に無理があるんですが。
まーそれでも読むのと止めず（自分はやっぱりマゾだと再認識しつつ）にいるとアテナ像が神具を封じる鍵なんてそれこそ衝撃の事実が発覚しちゃったりいたします。女神の聖衣って設定はどこに？一応、アテナは戦いの女神であらせますのでいつの日か絶対に動かすであろう物を何かの封印の鍵にするなんてことはなさらないのではないでしょうか。動かしたら封印とけてしまってえらいこっちゃやん。
この神具とやら、鎌のような感じで、自分のうろ覚えの知識によるとクロノスの陰部を切り落とすのにウラヌスが使った鎌は後にゼウスがウラヌスの陰部を切り落とすのに使われたとか…。隣の太陽系に届くほどの歩数を譲ってウラヌスならまだ許せる気がしますが、ゼウスは止めようね？

まー、結局ガラン君が他の小宇宙に乗っ取られてパンツいっちょのリアに襲いかかるんですが、小宇宙に耐えきれずに片腕片目失ったガランにそんなことやったら肉体崩壊起こしそうなのは気のせいですか。そしてガラン相手に躊躇してしまうリアは頭に一撃喰らったりしてますが、黄金聖闘士のリアと青銅聖闘士にすらなれなかったガランじゃ聖衣無しでも格が違いすぎると思うのですが。黄金聖闘士の大安売りはやーめーてー。
その後シャカが出てきて敵はぶっ殺してしまえと剣呑なこと言われつつ、お涙頂戴な台詞でガランの心を揺さぶり義手に光でできた呪い（なんやそれ）を見つけたリアが光を砕いてしまったりしますが、ガランは解放されシャカに「甘さが死につながらなければよいけれど」みたいな感想言われつつめでたしめでたし。リアの活躍を見て黒幕もリアの危険性を認めたところで次号続く、ですか。
読めば読むほどどうやって本編に続くかわからなくなる前日譚ってーのも珍しいですね、全く。