先月は読みながら逆上したのですが今月は割合と平静に読めました。慣れって恐いですね。アイオリアの「聖闘士は体の良い奴隷」発言も鼻先で「ケッ」と笑い飛ばして次のコマに進めましたし。（先月この発言があったら脊髄反射で怒髪天だったと思いますが）ま、慣れたにしろなんでこれが「聖闘士星矢」を冠する必然性のある漫画か理解に苦しむものがありますが。
パッと読んでつっこんだポイントは
・聖域に帰ってきたアイオリアに黄金聖衣フル装備状態で伝言に来るカミュ。なぜ戦闘準備完了状態の聖闘士最強の十二人のうち一人をわざわざ伝言のみにつかうんでしょうか。わざわざ誰かさんがアメリカから帰国するのを待たずともカミュを直接ギガスにぶつけた方が効率的だと思われますが。
ついでにちょっと考えてみましょう。第三話の時点で黄金聖闘士は
死亡一名：アイオロス
出仕拒否二名：老師、ムウ
行方不明一名：サガ（教皇に化けているためですが）
と総数十二名の内の四名、つまり三分の一が宮を空けている状態です。この状態でカミュとアイオリアに守護宮空けさせると宮を守る人数は半分にしか満たないことになります。
だったら黄金聖闘士を本来の任務である十二宮守護以外の任務でホイホイ外に出すのは素晴らしくアホな判断になると思うのですが。
とまぁ理由をこねくり回していますが、早い話が黄金聖闘士の安売りは止めてくれと言いたいのです。安易に使えば使うほど聖闘士のトップに立つ十二人という肩書きが安っぽくなる。そして安っぽくなればなるほど本編でズタボロになりながら黄金聖闘士達と戦った星矢達が不憫になるんです。正式だろうがそうでなかろうが原作星矢の前日譚と銘打ってはありますので。
・教皇がいる聖域では聖闘士は礼を示すために聖衣着用せよ
あの〜、岡田先生〜、G描き始める前に原作ちゃんと読み返しました？第一巻、魔鈴さんもシャイナさんも聖域に聖衣未着用でいる上に、星矢v.s.カシオス戦では教皇の御前なのに聖衣着てませんが。おまけに晴れてペガサスの聖闘士になって浮かれた星矢が聖衣の箱を開けようとしたとき魔鈴さんに「用もないのに開けるな」と怒られてますが。
ついでに現在の聖域には教皇どころかアテナの化身まで光臨しているはずなのでアテナの聖闘士たるもの、この状況では「教皇」ではなく「アテナ」に対して礼を示すと言うべきではありませんかねぇ。（教皇が礼を示すに値しない相手と言うわけではありませんが。）というよりか黄金聖闘士によるアテナ暗殺未遂があったから黄金聖闘士に関しては常時戒厳令ということで聖衣装着が命令されているんだったらまだ解るのですが。（ただしこれだとアイオリアの原作との言動の矛盾＋バカガキ度アップなので嫌な事は変わりませんが）
・任務に就いているため自分の守護宮を留守にしている黄金聖闘士の宮でなにかがあればその任務に関わった者総てが処罰される。ので獅子宮でなにかがあったらカミュも連帯責任取らされるので万が一を考えて獅子宮まで降りていこうとする友達思いのミロ。
実は今回一番引っかかったのはこれ。
聖域の十二宮はアテナがおいでになる神殿に行く唯一の道になっており、結界が貼られているため宮間のテレポテーションなどは全くできず、誰であろうと一つ一つの宮を通
って上がっていかなければいけません。つまり何かが起こるということは誰かが第一の宮から一つ一つ宮を通
って行って何かを起こさなければいけないのです。
早い話が獅子宮でことが起こされてしまうということは誰かが白羊宮、金牛宮、双子宮、巨蟹宮を通
ってなきゃいけないことになるんですよ。
そっか〜、牡牛座のアルデバランと蟹座のデスマスクは戦力外なんですね。ふ〜〜〜〜〜〜ん。黄金聖闘士の中で一番好きなのは実はこの二人なので凄く悲しいです。ケッ。どーせ二人とも本編でも噛ませとやられでしたよ。
・「アイオリアは逆賊アイオロスの血を引く…」
ちょっとまて。「血を引く」のは親と子、先祖と子孫のような血縁関係を言わんか？アイオリアはアイオロスの兄弟だから「血を分ける」の方が正しくないか？難しい言葉使っている暇あったらこういった所に気をつかってくださいな。
とまぁざっと見たところではこんな所でしょうか？その他にも処女宮で滅茶苦茶ちっこいティーカップでお茶しているシャカとか身長が伸び縮みしているリトスとか百体の巨大石像を発注していた教皇とか細かくありましたねぇ。
漫画としてもキャラクターがいきなり出てきて喋って終わりで相も変わらず内容が薄っぺらくてね〜。例え内容が薄っぺらくても内容矛盾だらけでも勢いがあってパワーで押し切れる作品は媒体を問わず好きなんだけれど。（そうじゃなきゃ香港映画ファンやってられないって）先月「人を助けるのには理由なんて必要ない」と言っていたアイオリアが教皇からの指令を「面倒くさい」とか言っているし。教皇からの指令の内容って人助けとちゃうんかい。描きようによっては「三歩進んで二歩下がるキャラなのね〜。」で納得できる所を普通常識から考えたら格好悪いことやっているのに格好良く描こうとする（というよりか作者的には本気でそれを格好良いと思っている節有り…）から「こいつはアホか。口先だけか。」になるんだよなぁ。
個人的には車田先生がエピソードGで描かれている世界はパラレルワールドだと宣言して万が一にもこれが正式な車田原作で描かれた話の前日譚になる可能性が完全に潰れれば心おきなく笑いのネタとして楽しめるようになれそうです。
ああそうだ。書き忘れるところだった。今月、Gでは初登場だったミロ、彼とシャカの会話の最中どのコマか忘れましたが一瞬素でアフロディーテも出たと思いました。何故だろう。（答え：女顔にしか見えないから）
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